異世界転生漫画・SF

天国大魔境 ネタバレ感想・考察 石黒正数

2018年7月27日

「大災害」によってすっかり荒廃し、ヒトを喰う化物「ヒルコ」がうろつくようになってしまった日本。

石黒正数先生の「天国大魔境」は、終末の世界を生き抜く子供たち、そして壮大な世界観を感じさせるSF漫画です。

 

「壁の外」から「天国」を探し求める男女と、「壁に囲まれた」安全な天国のような場所で養育される子供たちの物語が平行して語られます。

こちらでは1巻のネタバレ感想のほかに、登場人物、考察をご案内します。

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「天国大魔境」のあらすじ

《壁の内側》

 

壁に囲まれた施設の中で、日々ロボットから授業を受けながら過ごす子供たちがいた。

ミミヒメは「壁の外」の世界に興味をもつが、「外は怪物で汚れて危険な地獄」だと園長に諭される。

 

何も知らず、勉強をしたり遊んだりするだけの毎日を送る子供たち。

ミミヒメは壁の外から「トキオそっくり」の人物ともうひとりが助けにきてくれる、と言う。

 

外の世界へ行きたい、というミミヒメと、テスト中に自分にだけ「外の外に行きたいですか?」というメッセージを受け取ったトキオは・・・

 

《壁の外側》

 

大災害後、荒れ果てていた日本で若い男女が無人の家で物資を漁っていた。

マルとキルコは「天国」を目指していたが、道中では荒んだ盗賊たちに襲われたり、旅館で人を喰う「ヒルコ」に出くわす。

 

人づてに得た情報から「トマト天国」にたどりつくが、そこはマルが探し求めている「天国」ではなかった。

マルは「自分と同じ顔をした人間」を見つけろと言われて動いていたが・・・

 

「天国大魔境」の登場人物

 

マル:15歳。キルコのことを「おねえちゃん」と呼ぶが血はつながっていない。「天国」を目指すためキルコを雇った。武術の心得があり、ヒルコを倒す能力がある。

キルコ:20歳前後。一人称「僕」だが女性。体中に傷跡がある。東京の便利屋で「ボディガード」としてマルに雇われて同行する。親友「稲崎露敏」と「医者」の写真を持ち歩く。武器は「キル光線」。

トキオ:壁に囲まれた施設で暮らす少年。ミミヒメから壁の外に自分そっくりの人間がいると聞かされる。ミミヒメが好き。

ミミヒメ:眉毛の太い女の子だが、一人称は「僕」。とても勘がよく予知に近い力がある。

コナ:不思議な生物の絵を描く少年。

クク:コナの絵が大好きな子。「顔のない赤ちゃん」を見たと話す。

タカ:高い身体能力を持つ少年。

シロ:工作が好きな少年。ミミヒメに好意をもっておりトキオに嫉妬している。

タラオ:頭がいい車椅子の少年。体中にアザがある。

旅館の女将:格安でマルとキルコを泊めてくれた。だが、息子・悠人をヒルコに食われてしまい、ヒルコを「息子」だと思いこむ。

 

考察・トキオとミミヒメ マルとキルコの関係は?

 

トキオとミミヒメ、マルとキルコはどう見ても「お互いのそっくりさん」で、クローン?かなと思うくらい似ています。

年齢から言えばマルとキルコのほうが大人なので、クローンだとすればトキオとミミヒメのほう。

 

マルが誰からから「自分そっくりな子がいる天国を目指せ」と指示され、注射を打てばみんなが助かる(何から助かるのかは不明)と聞かされていました。

キルコにボディガードを頼む前は、年上の女性に守られていましたが、その人との関係はまだ不明。

 

大事な使命を帯びて旅立った様子でしたが、キルコに惚れてどうでもよくなってしまったり(笑)

 

「壁の内側と外側」それぞれのコンビを比較してみると・・・

 

マルとトキオの共通点:顔が同じ。ふたりとも「キルコ=ミミヒメ」に惚れている。

キルコとミミヒメの共通点:顔がかなり似ている。「僕」という一人称が同じ。

 

マルとキルコが目指す「天国」は、キルコとミミヒメが暮らす壁に囲まれた施設のことと思われ、子供たちを閉鎖空間で養育している謎は明かされていません。

あるいは、かれらは「別世界」に生きている可能性もあります。

 

「天国大魔境」の感想

 

ヒルコという化物がいる魔境と化した日本と、天国のように守られた場所が交互に出てきますが、1巻はまだ序の口。

 

何不自由なく勉強だけして暮らす子供たちに比べ、マルとキルコの生きる世界はアポカリプス後のインフラ崩壊した世界で、毎日がサバイバル。

食糧もなく、現地調達できなければ飢えてしまう過酷な状況です。女将さん、いい人そうだったのにかわいそうでしたね・・・

 

「天国」の閉鎖的な施設は「約束のネバーランド」を思わせましたが、あの作品と違うのは、壁の外側で同時進行している「そっくりさん」との関係性です。

マルとキルコに恐ろしくよく似ているトキオとミミヒメですが、施設の子供たちには「普通の人間とは違う能力」が宿っています。

 

木の幹を軽々と駆け上がったり、軽い予知、複雑なものを組み立てる能力など、特殊な力を持つ様子。

なんの目的で子供たちが集められているのかは、これから徐々に明かされていくはずです。

そういえば、キルコはマルに年齢をごまかしているフシがあり、本当は20代半ばくらいじゃないかな?

 

トマト天国のおじさんに「電力車レースの竹早桐子」と言われ焦っていた様子から、「大災害」前からのサバイバーの可能性もあります。

レーサーだったとしたら、あの体中の傷と手術の記憶の意味も合点がいきます。事故って引退したとか。

 

頑なに「僕」という一人称を使うのも、「心は男」という設定があったりで、これまでキルコがどんな人生を生きてきたのかすごく気になります。

壮大な世界観でその全容はまだつかめませんが、これから大作になる予感がプンプンと匂う作品です。

 

 

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