恋愛漫画

それでもあなたは私を選ばない ネタバレ感想 曽根富美子

2018年5月8日

若い女と浮気して出ていった夫が、病で余命わずかになってから本妻のもとへ戻ってきた――

曽根富美子先生の漫画傑作選「それでもあなたは私を選ばない」(短編漫画集「非激愛~不倫という恋をした」の改題・再編集)は、愛と憎しみのあいだでゆれる女性の業を描いたお話です。

 

愛することは本来、美しいもののはずなのに「不倫」という掛け違いが起こるだけで、醜いほどの激情にさらされ、鬼にも蛇にもなっていく女たちの物語。

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「それでもあなたは私を選ばない」収録作のあらすじ

1話目「死と金の間に女がいる」

 

夫の成登は妻子を捨てて、若く美しい女・悠と暮らしていた。だがある日、ガンで「余命六ヶ月」と診断され、自宅へ戻った。

妻・とき子はストレスで激太りして老けてしまい、息子の直記はすっかり父親の顔を忘れていた。

 

成登が帰ったのはあくまで「前途ある悠の未来のため」。

成登の残された日々を一緒に過ごすとき子だったが、浮気相手の女を公然と愛し続け、嘘だらけの夫に再び嫉妬、猜疑心で悩まされるのではないかと怯えて・・・

一言感想:ツラっとした顔で、本妻に病気で弱った自分を面倒見させるために戻ってきた夫が信じられん。

 

2話目「嘘」

 

乃里子の母が、突然、美容整形をしてキレイになった。「母」ではなく「女」の顔をするようになった母親に嫌悪感を抱く乃里子だったが、原因はわかっていた。父に愛人がいたからだ。

夫に不細工な女、とののしられた母は、美しく生まれた娘にコンプレックスをもっていた。

一言感想:今どき、整形なんてめずらしくないけど、一昔前は大騒ぎだったんだよねー。

 

3話目「絆を噛む女」

 

家庭ではギスギスして安らげない、という上司の沢木と不倫関係になった真砂子。結婚など望まない、と思いつつもお腹には彼の子ができてしまった。

大事だと言いながら、結局は妻のもとへ戻っていく沢木。そして沢木の妻からの嫌がらせがはじまり・・・

一言感想:まさしく絵に描いたようなドロッドロの不倫話。

 

4話目「いのちの中の幸福―受胎―」

 

夫の子ではない娘を生んだ洋子。結婚前、教師をしていた洋子は昔の教え子だった大石智也が、娘の担任の先生として町に赴任してきたことを知る。

教師と教え子の「あやまち」。その結果として生まれてきた娘・・・。

一言感想:自分の幸せを守るために子供を生んだ、ズルイ女。

 

5話目「花曇り」

 

金の力で姉と結婚した高村が、姉の死後、妹の里子を後妻にと望んできた。

姉と違い、不器量で30にもなる里子だったが、意外にも高村はとても大事にしてくれて・・・

一言感想:すんなり幸せになっていい話。

 

6話目「母娘賃貸事情」

 

母が婚約者と駆け落ちした挙げ句、心中した。7年が過ぎ、京子は独身のまますべてを忘れて仕事に打ち込んでいた。

なぜ、明るかった母がわたしを裏切ったのか。

もんもんとしながらも、ある日修一と母とおぼしき男女を偶然見かけて・・・

一言感想:地味に一番ひどい話。「母親」を捨てた母は、男を得たかわりにそのアイデンティティを失う。

 

7話目「女の揺りかご」

 

アラサー主婦の雅美は娘と夫がいるが、ほんの数年前までは秘密の恋を年上の上司としていた。

若々しく、みんなから注目を集めるほどの美しかったわたし。不倫相手の敏也と、夫の会社の結婚式で再会するとわかり・・・

一言感想:平凡な幸せと、火遊びにと欲張りでイタイ女が危ない目に。

 

「それでもあなたは私を選ばない」の感想

 

たとえ、結婚していても好きになると「好き」っていう気持ちは止められない・・・それが「不倫」の恋。

世間の常識なんかにとらわれない、自由なワタシ。と、自分自身のしていることを正当化してみても、しょせんはいつか、終わってしまう恋。

 

すべてがうまくまわっているときは、家庭の幸せと「女」である幸せによいしれてサイコーに幸せ!と有頂天になっていても、タイトルどおりに最後は「それでもあなたは私を選ばない」。

この漫画では男性は基本的に脇役で、割り切れない男女の恋に苦しむ女たちの姿こそがテーマ。

 

だから、男性がめちゃくちゃクズであっても、それほど悪どく感じるように描かれていませんが、フツーに考えて

『女子高生に惚れて妻子捨てた。病気で余命わずかになったから妻に面倒みさせる。保険金はぜんぶ若くて未来がある不倫相手へ』

だなんて、どんだけ妻をバカにしとんじゃ!と怒りそうなもんですが、理不尽なのが人生ですよね・・・。

 

その分だけ浮気された本妻の度量の深さが感じられ、浮気相手の女に平手打ちで「立場をわきまえなさい!」と毅然としている奥さんがカッコよかった。

そうですよね、本妻の意地、です。

 

人間の心の奥にひそむ情動や、訴えかけてくるものの重さはさすが、曽根富美子先生!といった作品集でした。(そろそろ新作、読みたいなー)

 

 

 

 

 

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