ヒューマン漫画

女が泣き寝入りするしかなかった時代「大人の問題提起シリーズ さけび」ネタバレ感想

2019年1月11日

今は一言「セクハラ」と認定されたら、ひとりの男性の人生が終わってしまうほどのオーバーリアクト感もある時代。

 

ですが、過去に本当の意味で「セクハラ・パワハラ」に苦しみ、女性が泣き寝入りするしかなかった時代もあったのです。

ももち麗子先生の漫画「大人の問題提起シリーズ さけび」は、まだ「セクハラ」という概念が黎明期にあったころにひとりの女性が悪夢と戦い抜いた内容を描く作品です。

 

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「大人の問題提起シリーズ さけび」のあらすじ

 

2005年。27歳の山口さつきは派遣社員として大手メーカーのコールセンターで働いていた。

仕事は順調で、通常業務に加えて新人たちの教育係としてインストラクターもしていたし、臨時職員の指導もしている。

 

同期入社の親友・柿田ミホと一緒に、上司である課長の堂林から仕事の指導を受けてスキルアップし、細やかな配慮があってよく相談にも乗ってもらっていた。

堂林はさつきから見て「信頼できる上司」であり頼りがいがある男性だった。

 

だが・・・

 

最近の人員不足で部長に待遇を直談判するために、部長の碇とふたり、会食に行ったさつき。

 

「早く結婚して子供をつくれ」

など、セクハラ発言放題で、食事のあともしつこく誘ってくる。

 

正直、いやらしい雰囲気で気持ち悪かったが、当時「上司からの誘いは断れない」「多少のセクハラをされても泣き寝入り」しかない状況であった。

 

堂林が翌日心配して声をかけてくれたが、「元気づけるための肩もみ」を何度かするようになってきた。

 

やたらと「部長になにかされなかったのか」と詰問して、帰宅方向がまったく違うのにタクシーに乗りこんできた途端、手を握ってゾワゾワ。

 

堂林は既婚者で、ただの「上司と部下」の関係でしかないのに、あきらかに「おかしな態度」を取るようになってきて・・・

 

「大人の問題提起シリーズ さけび」の感想

 

読みながら、大昔の記憶がフラッシュバックしてきて、結構つらみ。

 

若い頃、OLしていましたけれども、たしかにこんな感じだったんですよ・・・

むしろ漫画よりも、もっと露骨なこと言われたり、されたりしましたし。

 

それでも、就職が厳しい時代だから簡単に仕事はやめられないし、限界まで我慢して泣き寝入りするしかなかった。

まだ20代になったばかりで、おばちゃんのようにうまくあしらえず。

 

母親に相談しても「男性に興味をもってもらえるなんて、いいじゃない!あたしだったらモテてるんだーってうれしいけどねー。触られたって減るもんじゃないし(笑)」と、こんな感じだったので、相談相手にすらならない。

 

もうやめたい、耐えられない、と愚痴を吐こうものなら「あんたは我慢が足りない!たかがそんなことくらいで。辛抱強くないんだから」と、多少セクハラされようが忍耐が足りないわたしが悪いってことで追い詰められる。

 

耐えましたよ・・・この漫画のさつきみたいに。

 

幸い、年をとって「おばちゃん化」してクラスチェンジしてくるころには、ニコニコ笑いながらみんなに聞こえる大きな声で

「わぁ〜〜〜♡ セクハラだぁーーー(笑)やだーもぉ〜!!」

と茶化してあしらい、

目だけ殺気を放って「マジふざけんなこの野郎」と撃退できるようになりましたけれども。

 

振り返ると、よくうつ病にならなかったなあ自分、と思います。

 

そういえば、20代の終わり頃になるとパッタリ、変なお誘いもなくなり、電車に乗っても痴漢にあわなくなったっけ(笑)

誰にも狙われなくなって、心から、ホッとしました・・・

(それまでは異常な回数で痴漢にあってました。痴漢にあわないようにブスに見えるアラレちゃんメガネかけて電車のったり、髪はくくってひっつめにして、洋服は男っぽく見える服をチョイスしたり地味すぎるほど地味にしていましたよ)

 

さつきみたいに、耐えて耐えて、耐え抜いて、最後にはこちらが悪者にされて会社をやめざるを得ない、泣き寝入りするしかなかった時代の女性たちの怨念が、今の時代になって「過剰防衛」って形で世論を形成したのだと思います。

 

今の風潮は正直、オーバーリアクト気味で男性には気の毒感がありますけれども、このくらい大事(おおごと)にしなければ男性側が女性に対するセクハラ・パワハラ問題に気をつけてくれない、っていう面もあるんですよ。

(問題があることにすら気づいてくれない)

痴漢冤罪で人生終わってしまうのはさすがにひどすぎですけど・・・

 

ただ、ぶっちゃけ男性に生まれていたら『女性に近づいただけでセクハラ言われて人生詰みそうだから、女性にできるだけ関わらないように生きる』選択をとったと思います。

男性陣は男性陣で、今の時代はだいぶつらみですよね・・・少子高齢化がますます進みそう。

 

なんつーか、やることが極端すぎるんですよね、ほどほどがないっていうのか。

セクハラ問題厳しくなったのは女性としてはありがたいですけれども、バランス考えないと社会がもっといびつな場所になりますよ、と。

 

さて。

やめさせられたさつきが、人生の転機がやってきて「セクハラ・パワハラ」との闘いに挑みます。

さつきがどう立ち上がり、味方を得てたたかっていくのか見守っていきたいですね!

 

 

 

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