江唯みじ子先生が描く、ちょっぴり不思議なSFラブミステリー漫画「サイソウラヴァ-ズ」1巻のネタバレと感想です。
「未来から来た」という夫が告げた、おそろしい予言。
うまくいっていた夫婦関係、ふたりの間にかわいい娘が生まれたばかりなのに、将来自分が行ってしまうであろう罪のために「別れてくれ」と突然言われて・・・
サイソウラヴァ-ズ1巻のネタバレ
幸せな結婚が実は「二度目」!?
カッとなりやすいタイプで自分を抑制できない性格のヒロイン・蓮は、自分のことを何もかもわかってくれる包容力のある男性・雪也とトントン拍子に結婚。
子供も生まれ、幸せな生活がつづくはずが・・・突然の「離婚届」。
なぜ? それは・・・
雪也が告げた恐ろしい未来とは
自分が正しいと思うとカッとなって相手を怒鳴ってしまう蓮は、その性格のせいでなかなか彼氏ができなかった。
そんな蓮の前に現れたのが雪也で、初対面からすごく優しくて、自分の気持ちを事前に察して受け止めてくれる。
ありのままの自分を笑顔で受け入れてくれる雪也に恋して、蓮は彼とあっという間の結婚、そして娘が生まれた。
だがどこか「ひっかかり」を感じていた。
娘の名前を、自分が告げる前に「知っていた」雪也。
いくら感動しているからと言って、娘を抱きしめて泣く姿は、どこかおかしかった。
そして、前触れもなく目の前に置かれた離婚届。
「俺は未来から来た」
と言う雪也は、淡々と「将来、蓮がとりかえしのつかない悪事」を行うのだ、と予言する。
サイソウラヴァ-ズ1巻の考察
未来からやってきた、という夫は家族の身にふりかかる「最悪の事態」を回避するために、妻と二度目の結婚をした、というわけです。
いわゆるタイムリープものに当たりますが、基本的に雪也が守りたいのは妻ではなく「娘」だということ。
娘が生まれた途端にいきなり離婚を切り出したのは、イラつきやすい性格の蓮が娘に対して将来育児中に「何か」をしでかしてしまうから。
そうなると、蓮が最悪の結末を避けるためには「自分のカッとなりやすい性格」を抑えることが必要です。
サイソウラヴァ-ズ1巻の感想
「未来の罪」のために、幸せな結婚をしたはずの夫から三行半をつきつけられてしまうヒロイン。
いくらカッとなりやすい性格で将来悪いことをするから、と言われても、起こってもいないことを責められて責任をとらされるという展開はキツイものですよね。
雪也が未来から来たことを明かしたあとでもう一度ページを戻って読んでみると、たしかに「初対面にしてはなにか変」というくらいに蓮のことを知り抜いていて、どうすれば機嫌がとれるのかわかっているのもうなづけます。
意外なのは、雪也の言うことを蓮がわりとあっさり信じてしまったこと。
普通だったら「あなた頭おかしいんじゃないの!?」と詰め寄るところですが、随所に「何か変」だと感じさせる伏線があったので、受け入れやすかったのかもしれません。
娘を失う、という最悪の未来を避けるために蓮は何ができるのか。
自分に対して、まるで犯罪者に向けるような視線で見つめてくる夫と、もう一度やりなおしができるのか。
雪也が隠している「秘密」も気になります。一体、なぜ過去にトラベルできたのか。
家族の崩壊を避けるために、蓮と雪也がどうやって回避策をとるのか。つづきが気になるお話です。