藤沢もやし作 サスペンス漫画「御手洗家、炎上する」第2話「パンプス」のネタバレ感想です。
13年前、炎に包まれた家の前で土下座した母から妻の地位を奪った真希子の家に、家事代行の仕事でうまく潜入した杏子。
バレッタ、パンプス、と「盗まれた母のもの」をひとつずつ、確実に取り返していきます。
今回のお話では、貧乏なシングルマザーだった真希子の過去、そして真希子が必死に隠そうとしていた「息子」の存在が明らかになります。
「御手洗家、炎上する」第2話「パンプス」ネタバレ
母親の親友だった真希子
母の親友のふりをして、真希子は母のものをすべて欲しがり、気味が悪いほど真似をして、最終的にすべてを奪っていきました。
真希子は母にそっくりのしぐさ、身なり・・・身につけるものまで欲しがり、取られた「パンプス」。
奪われた母のものを、娘である杏子が奪い返していき、失われた母の記憶を取り戻そうとします。
奪われた母のパンプスを取り返す
昔、母親の親友・真希子と初めて会ったのは杏子が小学校3年生のときだった。
二人の息子を抱えるシングルマザーで、見るからに生活に困っている貧乏臭いおばさん。
兄弟の弟、真二は杏子のクラスメイトで、そのつながりで母と真希子は知り合ったのだ。
母はドイツ人と日本人の両親を持つひとで、体が弱くて儚げな美しい女性であった。
杏子は、真希子に命じられて物置の片付けをしていたときに、母の「パンプス」を発見した。
ボロボロに薄汚れたそれは、紛れもなく母のお気に入りのパンプス。
こっそりと、杏子は母のパンプスを取り返し、病室の母に返した。
だが、お気に入りのパンプスを覚えていても、娘は覚えていない。
それでも杏子は、母がいつか自分たちを思い出してくれる、と信じていた。
「御手洗家、炎上する」第2話の感想
美人でいいところの奥様だった母親を羨み、貧乏なシングルマザーだった真希子はストーカーのようにつきまとい、その人生を乗っ取ってしまいました。
たまにいますよね・・・「憧れています」と言いながら、衣装ストーカーで本人の着ているものをそっくりそのまま真似たり、言動やしぐさを真似したりするひと。
それだけなら大きな被害はないとはいえ、気色悪い。
真希子はまんまと自分のド貧乏な生活と、母のセレブ人生をそっくり入れ替えて成功してしまいました。
さらに悲しいのは、母がふたりの娘たちのことまで「忘れてしまった」こと。あまりに辛い記憶から逃れるためとはいえ、母親に忘れ去られるなんて悲しすぎます。
今回のお話で、真希子が隠そうとしている「ヤバイもの」が出てきましたねえ。
パソコン、ゲーム機、漫画雑誌、おやつ、ゴミだらけのニート部屋が、そこに。
カリスマ読モ主婦、という立場を守るために見栄を張り続けている真希子に、無職ニートの息子がいる、なんてバレたら大変です。
火事の真相を暴こうとして2階にあがった杏子でしたが、思わぬものを発見して結構ピンチ。
「彼」はふたりの息子のうち、どちらなのか。つづく。