声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~

声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~ネタバレ 第14話 愛の檻

海外へ女中奉公に出たつもりが、騙されて女郎にされてしまったタカ。

生き抜くために花魁として花を咲かせるも、楼主に迫られて逃げ出し、英国人・ポールに助けられて彼の屋敷へ連れられていきます。

助かった、と思ったのもつかの間、彼にはすでに2人の婦人がおり、暗い秘密を抱えていて・・・屋敷はまさに「愛の牢獄」となり、とんでもない目にあいます。

 

作品名:声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~

作者:安武わたる

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「声なきものの唄」第14話 あらすじとネタバレ

アンナ、と呼ばれるタカ

 

英国人・ポール・グローナーの屋敷で、マリアとジェーンとともに養われることになったタカは、「アンナ」と呼ばれるようになる。

マリアはイギリス人で貿易商人の女だったが捨てられてポールに拾われた。ジェーンはマレー人で無理やり店主の女にされ、妻からいじめ抜かれていたところを助けられたという。

屋敷に迎え入れられ、立派な部屋で歓迎されるタカは、「気の毒な女性を救うのは僕の使命で喜びだ」とポールにかしづかれて生活は安泰なように感じられた。

 

ショック!ポールの本性

 

タカはポールの心をつかんで日本にいる家族へ送金しようと、着物を着て習い覚えた三味線を弾いた。

きっと喜んでくれる・・・だが、そんな希望はすぐに打ち砕かれてしまった。

ポールは酔っていて、すっかり変わっていた。

 

「せっかく助けてやったのに!そんな未開の楽器など弾いてあの仕事が恋しいのか!!」

問答無用でタカを打ち据えたポールは、骨が折れるほどに痛めつけた。

 

使用人の張はボロボロになったタカを手当し、イギリスでもポールは同様の問題を起こして親族からこの地へ追いやられた、と話す。

酔うと人が変わって女にキレるようになってしまうのだ、と語った。

 

犠牲になるマリア

 

遠い国で、ワケアリの女ばかりを拾ってきた理由ーーつまり、マリアもジェーンもタカも、ポールの「いけにえ」というわけだった。

正気に戻ったポールは優しくタカに詫びて、高価な品物をプレゼントしてくれる。

それでもタカは逃げ出すわけにはいかなかった。もらった品物は日本にいる家族に送ってもらう。

 

突如キレてしまうポールに怯えながらも、金が必要な女たちには逃げ出すすべがない。

そしてある日、再び酔ったポールは3人を呼びつけて暴れ、マリアがとうとう犠牲になる。

ジェーンは翌日、屋敷から金庫を盗んで出ていき、タカだけが残された。

 

身を守るためにタカがやったこと

 

「ひどいよ、ジェーンもマリアも僕をおいていくなんて。
君はいなくなったりしないよね?」

屋敷でたったひとりの女になってしまったタカは、このままではいつポールに命を奪われてしまうかもわからない。

 

だが、強く賢いタカは生き延びるために一計を案じた。

ポールに愛想よく振る舞い、グイグイ飲ませ、キレる前につぶしてしまう。

不摂生させた挙句、体を弱らせていく計画で、タカは次第にポールをブクブクと太らせ、力を弱らせることに成功した。

そしてある日、やっとポールは倒れ、卒中を起こして話もできずに車椅子生活になった。

 

優位な立場になったタカ

 

「うちがお世話しますわ。その代わり、きっちりお手当もらうで」

張にそう言って、右半身不随になってしまったポールの面倒を見るタカ。

 

今までいたぶられてきた恨みもあり、「もうあんたにゃ、指一本触れさせん」「あんたの嫌いな着物や」と彼がいやがる三味線を弾き、ポールを軽くいじめてしまったが、ポールが倒れて泣くとかわいそうになって謝る。

「ごめん、堪忍してなポール。もうあんたのいやなことは、せえへんから」

 

赤子のようにいやいやして泣くことしかできなくなってしまったポールを哀れんで、タカはそれまでのことを水に流し、10年の間彼の面倒を見続けた。

そんな彼女を、張は無表情ながら、暖かく見守っていた。

 

日本へ帰ることしたタカ

 

ポールの葬儀が済み、「うちは日本へ帰らせてもらうで」と、帰国を決めたタカに張は「引き止めはしません、お疲れ様でした」と退職金の小切手を渡す。

そこには見たこともない莫大な金額が書かれており、「なんやこの額!」と驚く。ポールの遺産の半分だというのだ。

 

「あなたはあの方の妻のように、最期まで看病し、慰めてくださったのですから」

張はポールの忠実な使用人であり続け、最後まで誠実に面倒を見てくれたタカを彼の妻として遇したのだった。

 

ほのかな、連帯感に似た愛情を感じながら、タカは張に別れを告げてグローナー邸のゴム農園をあとにした。

15年ぶりに戻る故郷・・・妹のヤエは、兄弟たちは・・・望郷の念に駆られながら、タカは船に乗り込んだ。

 

「声なきものの唄」第14話の感想

 

パリッとした柔らかい物腰の英国人紳士・ポールに助けられたタカでしたが、紳士は紳士でも『変人紳士』のほうでした・・・ポールェ・・・

発作のようにキレる男で、自分でも止められない。

 

使用人の張はお目付け役としてずっとポールに仕えており、彼がどんなことをしても「旦那様」と無表情に後始末してあげていて、この人もいい味だしていました。

ひょっとしたら、ポールのことが好きだったのかな。

 

タカは強いだけではなく賢く、「生き抜く」という一念であらゆるトラブルを乗り越えていきます。

女性の武器を使い、ポールの機嫌をうまく取りながら彼を破滅させ、見事のしあがるその手腕はまさに「女傑」。

 

安武わたる先生のお話は、本当にリアルで胸にしみるようなストーリーで、チヌもそうですがこの「からゆきさん・おタカ編」も実在のモデルがいるんじゃないかというほどに登場人物たちが生き生きと感じられます。

ドラマ化してもいいんじゃないかしら・・・ホント面白いし。

 

ポールの莫大な遺産も手に入れ、日本へ帰るおタカ。「家族にもうすぐ会える!」と待ち望むおタカですが、なんだか嫌な予感がしてたまりません。

お金を送り続け、幸せに暮らしているはずの家族に何かありそう・・・次回も早く読みたいです!!

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