明らかにされた岩野裕之と葵の大学時代の関係。
第33話「執着」で作家志望の青年だった裕之は、メジャーデビューを決めた葵に「飼い殺し」にされながら、「才能」につぶされていく様子が描かれています。
別れたい、という裕之に葵はすがるものの・・・
「監禁嬢」33話「執着」 あらすじとネタバレ
ステージに立つ彼女とヒモ彼氏との明暗
根が真面目な裕之は、輝く彼女に養われるだけのヒモ、という状況に耐えきれませんでした。
別れを切り出したものの、裕之がいつか「小説家」になれるまで献身的に支えてきたつもりの葵にとって、寝耳に水の話。
ふたりのすれ違う心が描かれています。
メジャーデビューが決まった葵のライブは、最高だった。
「葵の彼氏」としてステージの上にいる彼女を応援するつもりだった裕之は、いつの間にか観客の熱狂に流されるように手をあげて応援してしまった。
スポットライトを浴びて、キラキラ輝く葵。
才能で輝く彼女と一緒にいるだけで、惨めな気持ちになるしかない。
その葵に養われながら、作家どころか何者にもなれないただの「ヒモ」でしかない自分に打ちのめされる。
「監禁嬢」第33話の感想
ありがた迷惑、という言葉が浮かんでくる今回のお話。
葵は「善意」から、裕之の小説家になりたいという夢を応援し、音楽のかたわらバイトで稼いだ金で彼を養っていました。
でも、それは完全な無償の善意ではなく、葵にとってもおそらくは「必要なこと」でした。本当は裕之が夢を叶えられるかどうかはどうでもよくて、ただひたすら自分のそばにいてほしかっただけ。
「精神安定剤じゃない!」と裕之が怒鳴ったように、葵は自分が頑張れる力の源として裕之と一緒に暮らしながら飼い殺していただけでした。
それにしても自分の命を盾に脅そうとする女の執念が怖いですね。
結局ただの脅しであって、本気で実行する気はなかったようですが。
裕之は葵を振り払い、無理矢理に別れて今に至ったわけで、それがどうつながっていくのか次回が楽しみです。