大学時代に恋人同士だった岩野裕之と葵。そして、当時葵の友人だった妻となる美沙子との出会い。
第32話「夢」では昔の出来事が掘り下げられ、葵との恋の終わりの原因となった「あること」が描かれています。
「監禁嬢」第32話「夢」あらすじとネタバレ
飼い殺し?葵のプレッシャー
若かったふたりは恋人同士になり、濃密な時間を過ごしていたものの、裕之は葵との関係に何かがひっかかっていたのを思い出します。
裕之はまさか数年後に美沙子と結婚するなど想像すらしていなかった大学時代。
顔見知り程度の知り合いで、当時はアウトオブ眼中だった模様。
ヒモ生活をしていたのは、じつは葵のせいだった、という今回。
裕之は教員試験を受けずに、自分が小説家になりたいという夢を葵に話した。
自分の中の欠けたものを埋めるために、裕之は小説を書いていた。
葵はそれを聞いて夢を応援する、と言ってくれた。
自分の夢を尊重して応援してくれる彼女。
それは最高の関係のはずだった。なのに、何かが少しずつ狂いはじめていた。
半ば、ヒモのように葵に養われながら、毎日小説を書く日々がつづく。
葵が心から自分の夢を応援してくれているのは理解できたが、無理やりヒモにされているような気持ちになる裕之。
新人賞の選考結果は落選、代わりに葵のバンドがメジャーデビューが決まり・・・
「監禁嬢」第32話の感想
大学生時代、葵の「ヒモ」だった裕之。
けれどそれは彼が望んだわけではなかったのでした。
裕之自身はバイトもして、小説を書いてという気持ちでいましたが、葵は彼を自立させず、自分の手の中で育てたかったようです。
天性のヒモ体質の男性であればふたりの関係はうまくいったのかもしれませんが、裕之はそういうタイプではなく、次第に居心地の悪さを感じていきます。
そして葵は音楽でメジャーデビューをつかみとり夢を叶えて、自分は小説新人賞で箸にも棒にもかからない有様。
男として情けない、といった状況でしょうか。
葵が裕之を大事にしようというのはわかりますが、それぞれすれ違っていくのが見えてきます。つづく。