いつもと同じような朝でいて、少しずつ変わっていく関係ーーそして家庭だけではなく、職場である学校においても「カコ」にどこか似せている柴田茜に違和感を覚える裕之。
第19話「新しい朝」では、じわじわと真綿で締めてくるようにカコが裕之の周りに侵食しはじめます。
作品名:「監禁嬢」(かんきんじょう)
作者:河野那歩也
「監禁嬢」第十九話「新しい朝」あらすじとネタバレ
変わってしまった夫婦関係
裕之は何が起こるかわからないながらも、危険が迫っていることをヒシヒシと感じていました。
すっかり美沙子も前とは変わり、同僚の茜もなにやらおかしい。
頼りになるのは麻希ちゃんだけ!
大丈夫、という美沙子だったが、言葉には怨念がこもっていた。
次に会ったらただではおかない、と。
美沙子は落ち着いて見えたが、あの日以来、やたらとベタベタするようになってきた。
「あの女」が現れなくなったものの、何を企んでいるかわからないと警戒する裕之。
だが、出勤して柴田茜がカコを思わせるような髪の色と髪型で現れて、一瞬その姿がカコとダブり、動揺した。
心なしか、話し方まですっかり変わっていて、裕之は何か危険を感じていた。
カコの下僕になっていた茜は、カコの差し金で噂好きな女子生徒をつかって、企みごとをしていた。
「監禁嬢」第十九話の感想
柴田茜、ヤバイですね~。
今回のお話で、カコがなぜ彼女を使ったのかわかってきました。
カコはおそらく、茜を「自分の分身」あるいは人形に仕立てて裕之のそばに置き、職場から攻めていこうという思惑ではないでしょうか。
茜はすっかりカコに洗脳されてしまい、「カコちゃん♡」と頭の中はカコの役に立つことでいっぱいです。
ヤバイです。『カコ2号』と命名してもいいんじゃないんでしょうか。
カコの指示で、麻希のブス友である女子高生を使って何やら学校内に変な噂話をつくって、追い詰めようとしている様子。
藤森麻希も困った女の子でしたが、裕之が頼れるのはもはや彼女だけ・・・という皮肉な状態。
妻・美沙子も少しずつ壊れてきているし、家庭も穏やかに見えていつ爆発するかわからない爆弾を抱えているようなものです。
愛する先生?に頼られて、まんざらでもない麻希でしたが、該当の同級生もまた何やらいわくありげで、ひと悶着ありそう。
麻希が裕之に執着するきっかけをつくった人物っぽい。
衝撃的な出だしから始まった「監禁嬢」ですが、未だに勢いが衰えないのはすごいです。
「これから裕之にどんな悲劇と不幸が襲いかかるんだろう」と、人の不幸は蜜の味、的に怖いものみたさでワクワクしてしまいます。