愛する妻子がいて、高校の教師としても人望の厚い岩野裕行の平凡で幸せだった日常が、「イカれた女」の出現により、すべてが一変してしまう。
漫画「監禁嬢」の第一巻第1話「蜜の部屋」では、目覚めると見知らぬ女に監禁されていた主人公の恐怖と、謎の女に翻弄される様子が描かれています。
作品名:「監禁嬢」
原作:河野那歩也
「監禁嬢」第一話 あらすじとネタバレ
目覚めたら監禁拘束され変な女がいた
目の前には大きな鏡があり、全裸にされ拘束具で縛られている自分の姿と、見たこともない女が見えた。
ボブヘアで、それなりにかわいいとも言えない程度の容姿の女は、なぞなぞのような質問を出してくる。
囚われた男、岩野裕行は高校教師でなぜこんな目にあわされているのかすら、わからない。
混乱している裕行に、女は裕行の妻・美沙子と愛娘の日輪子の写真を見せて脅す。
落ち着いてくると、裕行は拉致されたときのことを思い出した。
路上で倒れていた女を見つけ、慌てて助けようとしたところに女は持っていた鍵で肩を刺し、さらにスタンガンで気絶させられたのだった。
『カコ』は一体誰なのか
つぎに見せられた写真は、学校の教え子だった。藤森麻希という女子生徒で、裕行に告白してきたが断っていた。
女は裕行をつまんない男になった、と言って本題に入る。
カコと名乗った女は、私のことを思い出しなさい、という。
だが裕行にとって、その女は記憶のどこにもない、見知らぬ女だった。
「監禁嬢」第一話の感想
『カコ』と名乗る、不気味で気持ちが悪い女。ただのストーカー、というにはあまりに激しい執着で、裕行は彼女のことを「知らない女」と認識していますが、だいぶ昔から知っているようなそぶりをみせます。
「アナタがアナタを忘れたからです」というカコの言葉から、裕行が忘れているだけで、過去に彼女と接触していた可能性があります。
カコは裕行の交友関係から家族構成まで何もかも知り尽くしており、裕行を拉致監禁したのも用意周到な計画を立てていただろうことがうかがえます。
見た目はそれなりにかわいい雰囲気のカコですが、ストーカーモードに入ると黒目の妖怪フェイスに変貌し、めちゃくちゃ怖くて気持ち悪い顔に変わります。
この漫画のナニが怖いかって、いきなり現れた不気味な女が自分のことを知り尽くしており、しかも一体何がしたいのかどういう目的で行動しているのかさっぱりわからないことです。
カコの最終目的、なぜ裕行に対してこうまで執着するのかという動機など、すべてが謎に満ちており、ゾッとしながらも読まずにはいられない作品になっています。