ホラー・サスペンス漫画

理想の結婚(漫画)ネタバレ感想 桂タマミ

2018年7月8日

婚活に疲れた独身女性たちに投げかけられる、呪いの言葉たち。

「負け犬、おひとりさま、行き遅れ」「結婚しないの?」「子供がいないからわからないのよ」。

 

桂タマミ先生の漫画「理想の結婚」は、適齢期を過ぎて結婚プレッシャーから逃れるために好きでもない男と結婚。

一切の希望を捨てて、形だけの幸せを手に入れようとした女の結婚ホラーです。

 

こちらでは第1巻のあらすじと感想をご案内します。

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「理想の結婚」のあらすじ

 

さとみが「結婚の素晴らしさ」を実感したのは、独身時代のように誰からも否定されなくなったことだった。

 

養ってくれる人間が「親から夫」へ変わっただけで、「専業主婦」という身分が手に入る。

親に養われていれば、「ニート」と呼ばれるのに。

 

そして独身だというだけで投げつけられる心無い言葉の数々――結婚してないと、子供がいないと、といった未経験を理由にマウントとられる理不尽さからも逃れられるのだった。

 

結婚して3年以上になる夫・てつおは、趣味も悪いし話もつまんないし、何より夜もダメ。あと、器がちっちゃくて、キレるとDV男になる。

妻という身分で安定した暮らしを守るために、「てつおの愛する妻」を演じるさとみ。お腹には彼の子もいる。

 

でも、自分の中に「女の子だったもうひとりの私」がいて・・・

 

結婚が「ホラー」になる漫画

 

『この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ』

というダンテの神曲 地獄編の銘文が浮かんできそうな、ホラーな結婚漫画。

 

ヒロインのさとみは「形だけの幸せ」が与えてくれるものと引き換えに文字通り、一切の希望を捨て、結婚してしまいました。

安定収入の夫と結婚して子供もできたし、マンション暮らしで、平凡でも『幸せな家庭の条件』を備えています。

 

表面上は欠けるもののない、理想の結婚、幸せな生活。

に見えていても、その内側は打算まみれで空虚そのもの。

 

愛もなく結婚した夫は思い通りにならないと暴れ、姑はDVする息子を咎めるどころかさとみを叱る。

 

ペラペラの幸せにそれでもすがるのは、自分がまともな愛を得られないつまらない女だから、と満たされない心の飢えに苦しむ地獄の結婚生活がホラーチックです。

 

「理想の結婚」の感想

 

適齢期を過ぎた独身女性ともなると、(概ね、20代半ば過ぎ)決まって掛けられる言葉があります。

「まだ結婚しないの?」「(結婚する予定の)彼氏は?」「(結婚できないのは)理想が高すぎなんじゃない?」

 

さとみが絶望して誰でもいいからとにかく結婚、と焦ったのはワケがあります。

 

将来のない契約社員で、26歳半ばにして2年つきあった彼氏にふられ、やたらと周囲から「独身であることは悪」だと圧力をかけてくる「結婚様」たちの存在が、苦しくなったからです。

 

あなたなんか選べる立場じゃない、「謎の勢力」からのプレッシャーに押しつぶされるように、少女だったころの結婚の理想をあきらめて、妥協と打算だけで結婚。

みんながほしがる「理想の結婚」が手に入ったことで、やっと「世間様」が認めてくれる一人前の身分に昇格して「結婚様」の声も聞こえなくなった・・・

 

その代りに現れたのが「女の子だったさとみ」で、彼女はさとみ自身の本音を代弁している存在と思われます。

 

好きな人と結婚して、ふたりで支え合って、愛し合って生きる。

本当はソレがほしかったのに、間違ったものを手に入れてしまったさとみは、自分の本音から目をそむけるために「女の子」を葬り去ってしまい、結果として「終わることのない飢餓感」に悩まされます。

 

まさに、精神の牢獄という雰囲気で、外側から見れば幸せを絵に描いたような結婚に見えるのに、地獄に囚われ煉獄でもがき苦しむ女の姿が見えてきます。

 

婚活で先が見えないことに疲れ切っている女性が追い詰められたら、こんな結婚を選んでしまうのかな・・・

 

結婚って、そもそもなんだろうと考えさせられます。

理想の結婚生活は「普通」なようで普通じゃなかったりするんだなあ、と。

 

つづきも、すごく読みたいです!

 

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