同窓会で「二人の未亡人」が出会ったら・・・そして「女子高生時代の密」がキレイ!
黒澤R先生のリベンジストーリー「復讐の未亡人 番外編」が登場!
ミステリアスでしたたかな、未亡人たちの小話にひきこまれる内容です。
「復讐の未亡人 番外編」のあらすじ・ネタバレ
高校の同窓会に出席した密は、同級生だった桃代と再会した。
桃代は数ヶ月前、夫を病気で亡くして未亡人になっており、子供もいなかった。今は、母親のスナックの手伝いをしている。
「まだまだ若く、美しい未亡人」をまわりがほうっておいてくれない。
桃代はストーカーのようにつきまとう夫の部下の既婚者・小松や、母にけしかけられた気持ち悪い根暗男・末尾に狙われてげっそり。
「同じような悩み」を知っている密に、つい悩み事を相談してしまう桃代。
桃代は密と特別親しい友達ではなかったが、女子高生のころの「ある事件」で「密は人の心が読める」と信じていた。
「復讐の未亡人 番外編」の見どころ
二人の若く美しい未亡人が再会、お互いに未亡人特有の悩み?(まわりがいらぬお節介をしてくることや、無神経な言葉をかけてくること)を共有する、女同士の独特の空気感が美味しい。
そしてクローズアップしておきたいのが、『女子高生のころの密』のミステリアスな美しさ。
ストレートの黒髪にメガネ、清楚でありながらハッとするような艶やかさもある女子高生。
どこかヒヤリとするような怖さもただよう美少女っぷりで、目立つあまりに悪いグループに目をつけられて嫌がらせされるも、「叩き潰す」密の強さが昔からのものだと確認できます。
「復讐の未亡人 番外編」の感想
「オーラが見える」
というと不思議ちゃんになってしまいがちですが、女子高生だった密がいうと「本当なんだろうな」と信じてしまえる。
人の心の奥底まで見抜いてしまう、密の不思議なチカラ、あるいは洞察力というべきでしょうか。
「3度拒絶して無視する人は、あなたを操ろうとしている悪い人」
密のアドバイスで桃代もまた、「したたかな未亡人」として生き始めたのかな。
メモっておきたいくらい、人生で役立ちそうな言葉ですね。
「おせっかいな人たち」をガンガン切り捨てていく桃代に、めちゃスカッとしたし共感できました。
サイドストーリー、という形式なので短いっちゃ短いんですが、キレのいい短編を読んだ気分でサクッと読めておもしろかったです。