現代のなよなよ系軟弱男子にときめかない女子高生が、250万年前の原始人(ほぼゴリラ)に恋をした!?
北福佳猫先生の漫画「原始人彼氏」は、女神様の力で「婚活斡旋」タイムスリップしたJKがありえない運命の赤い糸をたぐりよせる、どこにも存在しない少女漫画の進化系ストーリーです。
ふざけてんの?ねぇ? と思いつつ読んだ読者も「王道ラブロマンス」と大絶賛。
こちらでは、あらすじと感想をご案内します。
「原始人彼氏」のあらすじ
神米美大は誰もが認める美少女でモテモテにもかかわらず、彼氏いない歴=年齢。
農家の娘である美大にとって、イケメンでも軟弱な内面でなよっとした男子にまったく魅力を感じないからだ。
――力強く、たくましい男性なんて、現代にはいない
畑で泣きぬれていた美大のもとに、農業の女神・スピカが現れて「時空を超えた婚活斡旋」を畑仕事のご褒美にくれるという。
気がつくと美大は、250万年前の地球、そして直立二足歩行のゴリラ・・・ガルヒ猿人の『ガルヒ』と巡り合った。
いくら運命の相手でも、これはちょっと・・・
最初は引いていた美大だが、ガルヒと過ごすうちに彼の優しさと澄んだ瞳に気づいて!?
どこにときめけばいいのかちょっとわからない原始人のカレ
大地のように力強く、たくましい男性が理想。
ガルヒはまさに、ぴったり!?で、驚異的な脚力に腕力、獲物を狙って投石すれば百発百中!
なにもない原始時代でサバイバーとしては、これ以上に力強い存在はいません。
ちょw、これ、どこにときめけばいいの!?
って思いましたが、案外やさしく(美大に果物をとってきたり、寒がっている美大を抱きしめて温めたり。泣くと涙をなめて慰める)て、あれ、すごい頼りがいがある?
しかも紳士。お姫様抱っこも軽々だし。
それに目がとても澄んでいて、サーベルタイガーっぽいのから美大を命がけで守ろうとしているガルヒは、普通にヒーローしていました。(たしかにかっこいい。たとえゴリラでも)
現代に戻ってきた美大が、もう一度ガルヒに会いたい、と思うほどに素敵な「彼氏」。
容姿がゴリラでも、もう関係ない。
ときめいちゃったら、原始人でも、もぉ止まらないよ・・・
「原始人彼氏」の感想
とうとう少女漫画が、ここまで進化(退化!?)した!!
まさかの原始人ロマンスなんですけれども、真面目に恋愛が描かれているので、美大の立場だったらガルヒにときめいちゃうかもです。
美大はふたたび時を超えて、ガルヒを探すために「2回目のタイムスリップ」を願ったわけですが、行った先ではガルヒではなく、もう少し進化したっぽい原始人たちが。
美大にとって「ガルヒ」こそが運命の彼で、彼の子孫がいて恋愛、というのもアレだよなあ。
現代では当てつけるかのように、5人のイケメンたちが美大の周りにいますが、かれらがガルヒの子孫、あるいは生まれ変わりでくっつく、という普通のエンドは見たくないなー。
なにしろ。
いきなり農業の女神様が出現して婚活斡旋タイムスリップ、運命の赤い人はゴリラ的原始人、原始人ガルヒに恋しちゃう、と設定だけで少女漫画界を震撼とさせる超インパクトを与えているのですから。
せっかくここまでいろいろぶっ飛んでいるんで、ラストまで徹底的にぶっ飛びまくってもらいたいです。
なんだかんだでガルヒは「美大の理想のひと(力強くたくましい)」の項目を埋めているわけですし、現代には絶対存在しない骨太男子。
これ以上の理想の男性なんて、いません。
言葉が通じないからこそ、少しずつの意思疎通でも感動してしまう原始人の彼との恋愛。
果たして、どこまで突き抜けてくれるのか。めっちゃ応援したくなるお話です!!