ケイタたちチンピラグループによって愛娘・利香を再起不能な廃人になるまでボロボロにされた愛川鉄男は、心が壊れるほどの不幸に「別人」に生まれ変わります。
ちょっとオドオドした人畜無害の優しげな中年オヤジだった鉄男が、別人と言っていいほど見る影もないムキムキのターミネーターに変身して、ケイタたちに復讐を遂げる漫画「ジェノサイダー」の最終巻4巻のあらすじと感想をご案内します。
「ジェノサイダー」最終巻4巻あらすじとネタバレ
ナツミを連れ去った鉄男
鉄男はナツミをさらい、縛り上げたうえで「おまえには山ほど聞くことがある」と「例の件」にどれほど関わっていたのか問いただす。
「どうでもいいです」と答えるナツミに、鉄男は歯をむいて獣のように唸り声をあげた。
「利香のことがどうでもいいと言いたいのか!」
利香を廃人にしたケイタの女であるナツミは、あの一件でグルなのか鉄男は確認したかった。
「絶対に許さない」という鉄男だったが、ナツミもまた自分の気持ちを裏切った鉄男に同じ言葉を返す。
ケイタの陰謀を初めて知ったナツミ
それを聞いて鉄男は、あれはケイタの命令でやったことだと告げる。
そしてナツミと関わりをもってしまったことで、負の連鎖がドミノ倒しのようにつながり、結果として利香が犠牲となったのだ。
「全部、わたしが元凶なんだね」
すべての出来事がつながって、ナツミはこれまでの事件がなぜ起こったのか理解した。
せめてのもの罪滅ぼしに、とナツミは復讐を遂げるようにと鉄男をうながす。
ナツミとケイタの思い出
最後にこれだけ、と言ってナツミは「憎い人間に復讐しても楽にはならない」と鉄男に教えた。
それは、自分自身の経験からくる言葉であった。
かつてナツミがまだ利香と親友だった頃、成績で利香と競って勝てなかったせいで母親から圧力をかけられて苦しんでいた。
つけ込むように、担任教師が自分の言うことを聞けばテストの中身を教えてやる、と取引をもちかけて乗ってしまったのだ。
取り返しのつかないことをしてしまい、身も心もボロボロになっていたナツミは偶然ケイタと出会い、ナツミのトラブルを知ったケイタが憤って教師を痛めつけてくれた。
そしてそのとき、もみ合いになってナツミは教師を刺してしまい、すべての後始末をケイタが手伝った。
ナツミを探しにきたケイタ
鉄男にナツミが誘拐されたと聞いて、アツシとともに指定の場所へ向かうケイタ。
そのころ、鉄男はナツミの話を聞いて「君は利香を拉致したりなんかしない」と、彼女に危害を加えることを思いとどまり泣いた。
やってきたアツシとケイタの気配を感じた鉄男は、部屋の中へふたりを引きずり込み・・・
「ジェノサイダー」最終巻4巻の感想
どうしようもないクズにしか見えなかったケイタでしたが、ナツミとつきあい始めは結構、まともな関係を築いていました。
教師に弱みを握られ、言いなりにさせられて困っていたナツミを助けたことで彼氏彼女となり、秘密を共有し「俺がずっと一緒にいてやる」と約束していたのです。
そしてその証が、肩にある般若の彫り物でした。
最初に登場したときがひどかったので、何が間違ってナツミの心が離れていき、あんなふうになったんでしょうか・・・ケイタも、見た目ほど悪い人間じゃなかったのが、今回始めてわかりました。
例の事件後、シュワちゃんかと思うほどのムキムキなターミネーターみたいな復讐鬼に変身した鉄男は、ケイタを呼び出し最終決戦へ。
(なんで急激にあんなに筋肉質に変身できたのかは不明)
ケイタはケイタで、裏社会の人間ともめて地元にいられない状況になっており、さらにナツミのことをひそかにずっと好きだったアツシも乱入してきて悲惨な戦いになります。
長くなったので、つぎの記事で最終話のネタバレをします。