わたしはデブでブスだから、と自虐ギャグで笑いをとっていた彼氏いない歴=年齢のデブスのOLが、初めて恋をした男性にもてあそばれてしまい!?
伊東爾子先生の漫画「デブスの品格」は、遊ばれ捨てられ、笑いものにされたデブスが痛快な逆襲を果たすスカッとストーリーです。
こちらではあらすじと感想をご案内します。
「デブスの品格」のあらすじ
26歳のOL・沢田由加は「デブス」を自認するモテない女。
生まれてこの方、男性経験どころか彼氏すらいたことがない。
会社ではガハハ、と笑ってデブでブスな自分を笑い飛ばしてギャグにしていたものの、明るく周りから好かれる由加を見て同期の上村美里がひそかにねたんでいた。
自分よりも下、と見下しているにもかかわらず由加を貶めてやろうと、既婚者の宮下部長に「男なら誰でもいいって言っていた」と美里は嘘をついてけしかけた。
その結果、宮下部長のアプローチを「本気の恋」と勘違いしたウブな由加は、社内不倫でいいように遊ばれてしまい・・・
他、収録作
本作は短編漫画集で、表題作のほかにさまざまな女性の生き様を描く4編が収録されています。
この手の短編集は内容の薄いものが含まれていることが多いですが、こちらの収録作はどれもクオリティが高く満足できる内容でした。
それぞれ、ざっくりあらすじをご紹介します。
「女の敵!」
麻美はイケメン・柴田と内緒の社内恋愛をして4年。結婚すると思っていたのに、彼が婚約発表したのは部長の娘だった!柴田は謝るどころか、麻美のことを「ストーカーだ」と噂を流し・・・
一言感想:男がマジモノのクズすぎて笑えなかった。
「女の意地」
専業主婦の智子の友人・秋枝は独身の女社長。ことあるごとに「キャリア」をチラつかせコンプレックスを刺激する存在。ところが秋枝は夫とひそかに浮気して奪い取ろうとしていた!
一言感想:どっちかって言うと、旦那のほうがひどい男で捨てて正解。
「妊婦様!?」
不妊治療の仲間と励まし合い、4年目にして子供を授かった佳枝。マタニティマークをつけるだけで誰もが親切にしてくれることに気づき、まわりがドン引きするほどの「妊婦様」に!?
一言感想:うわあ・・・水戸黄門の印籠よろしくマタニティマークをかざす妊婦様でした。
「女の友情」
雅美と亜希は周囲がどんどん結婚していく中、最後の独身友達。お互いに結婚は妥協せず、ズッ友だよ・・・と約束したハズが裏切られて発狂。
雅美が先に結婚したことで、亜希はモンスター化して異常行動をしてしまう。
一言感想:女の友情なんて、こんなものッスよ・・・
「デブスの品格」の感想
謙虚でいることも大切ですけれども、「わたしはどうせ、デブでブスだから」と自虐が入りすぎるのも、痛々しいもの。
この漫画のヒロイン・由加も、自分の分はわきまえていて、かなりぽっちゃり系で自虐ギャグで周囲と明るくコミュニケーションをとれるタイプでした。
由加がひどい目にあったのは、すべて同僚の美里のせいで、自分は彼氏がいてそこそこキレイなのになぜか「デブスの由加」に嫉妬心を抱いたことから意地悪をはじめます。
めっちゃ上から目線でマウンティングとってくる女って、傍からみていても嫌なものですよね〜〜〜!
しかも、それだけに飽き足らず、部長をうまく操って由加をキズモノにした挙げ句、ふたりで裏で笑い者にするなんて。ひどすぎ・・・
交際経験ゼロで男性に免疫のない由加は、あっさり部長のことを本気で好きになってしまって、こういう純真なひとほど不倫地獄にハマってしまうんだろうかといろいろ考えさせられました。
これで終わっちゃったらすごく後味の悪い話なんですが、裏切られたとわかった由加の逆襲がすごかったですね!!
いやらしい部長とマウンティング女の美里は、非モテ女の純情を踏みにじった報いをしっかり受けたのですごくスカッとしました。
ほかに収録されている作品については、どれも「理不尽な目に合わされた女たちの逆襲」といったエンドで、全体的に後味のいいお話でした。
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